ドイツ首相、米欧の関係再構築呼びかけ 防衛力強化の必要性も
(VOVWORLD) -ドイツのメルツ首相は13日、ミュンヘン安全保障会議の開会演説で、米国と欧州の緊張で北大西洋条約機構(NATO)の結束が揺らぐなど従来の世界秩序が崩壊の危機にある中、アメリカに対して関係を修復し、信頼を回復するよう呼びかけました。
一方、欧州が結束して自らの防衛力を強化し、アメリカとの関係を再構築する必要性も訴えました。
メルツ氏は「大国間の競争の時代には、米国でさえ単独では立ち行かなくなるだろう。親愛なる友人たちよ、NATOに加盟していることは、欧州にとっての競争上の優位性であるだけでなく、アメリカにとっての競争上の優位性でもある」と指摘しました。その上で「共に信頼を修復し、再生させるべきだ」と訴えました。メルツ氏は「われわれは関税や保護主義ではなく、自由貿易を信じる」とも述べました。
ミュンヘン安全保障会議は、冷戦時代に西側諸国の防衛を議論する場として始まりました。
今年はウクライナでの戦闘、パレスチナ自治区ガザへの攻撃、スーダンの内戦など複数の紛争が続く中での開催となります。アメリカと欧州の関係はこれまでも中心的な議題となってきましたが、今では協力という会議の前提が揺らいでいます。大手世論調査会社ユーガブが13日公表した欧州主要6カ国を対象とした調査で、アメリカへの好感度が2016年の調査開始以来、最低を記録しました。ロシアほどではないものの、中国やイラン、朝鮮民主主義人民共和国の脅威とほぼ同等もしくは項目によってはそれらを上回る結果で、関係の亀裂を裏付ける内容でした。
一方、ミュンヘン安全保障会議で演説を予定しているルビオ米国務長官はドイツへの出発前、急速に世界が変化する中で米欧の関係が「決定的な瞬間」を迎えているとの認識を示しました。「われわれは地政学の新たな時代にいる。全員がそのあり方や、われわれの役割は何かを再検討する必要がある」と指摘しました。「(米国は)欧州と深く結びついており、これからも結びつき続ける。だからこそ、われわれは未来について話し合うべきだ」と話しました。(ロイター)